Takashi HATTORI_服部高士

Takashi HATTORI 服部高士

1970年東京生まれ。
2019年4月~2023年6月エルサレム在住。2023年6月からマーシャル諸島在住。
2017年から砂を使った作品を作るようになり、特にエルサレムにおいては、地域の平和と安定を祈りながら作品を製作してきた。
“我々は土から生まれ土に還る”と云われるように、土地は生と死を包含している。土地の歴史の記憶が刻み込まれている砂を用いて、砂が本来持っている力や美しさが作品に命を宿らせることを目指し、作品を製作している。
これら砂を使った作品にしばしば登場する「迷路」は、文明を暗示している。遺跡のような人工物を表すとともに、人間自身が原因となる諸問題を暗示している。諸問題は時間と共に風化していくが、また新たな問題が生まれてくる。
また、水平方向の縞模様は、地層や粘土板に刻まれた古文書のように見え、歴史の蓄積や太古の囁きを暗示している。作品を通して、そうした観点を一人でも多くの人に伝えていきたいと思っている。